月刊 高倉

わんぱくプロヂューサーの快適創造奮闘記

2025.05.12

『月刊高倉』2025年5月号

「店舗ドック」はお客様と業者をつなぐ翻訳者です

店舗ドックの事業構築が今年からスタートしています。
サステナブルサインのレガーロでは事業テーマを今年から「拡大」に据えていますが、「看板ドック」から「店舗ドック」への拡大は、まさにそのど真ん中です。

「看板ドック」はほぼサステナブルサインのレガーロ一社で賄える事業ですが、「店舗ドック」は違います。
屋根、配管、電気設備、それぞれの業者とのコラボレーションによって「店舗の健康寿命を延ばす」ことが可能になります。

お客様方に店舗にまつわるお困りごとを伺うだけではなく、各業者にもヒアリングを重ねながら、「店舗ドック」を構築してきました。
その過程で、「店舗ドック」においてサステナブルサインのレガーロが果たすべき役割も見えてきました。

一般的に業者すなわち売り手というものは、お客様に少しでも多くお金を遣わせたいと考えます。
いっぽうお客様は、出費は極力抑えたいと思われています。
私たち自身、ときに売り手として、またときに客として、その両方を経験しています。

売り手側は、お客様は製品について仕様など詳しく理解しているものと思い、この状態では修理より買い替えるほうがお得です、というように勧めます。
ところが実際はこれは売り手の都合なのです。
お客様のほうでは、1,000店舗あるのに、すべて買い替えることはとてもできない、と悩まれます。

売り手の都合がそのままお客様のお困りごとになっているわけです。
サステナブルサインのレガーロのお客様は大企業の店舗担当者です。
若い頃にアルバイトから始めて社員にスカウトされ、店長になり、本社に呼ばれてメインテナンス部に配属された、という経歴の方をよくお見かけします。
店舗のプロではありますが、電気や建築の勉強をしてきているわけではなく、その部分は素人です。

対する売り手の業者はその道のプロ中のプロ。
お客様も当然わかっているはず、という前提で話をしてきます。
お客様は担当者として概要は理解しなくてはいけないと思われますが、極力コストをおさえたいとお考えです。
業者とお客様との間の溝は深く、なかなか埋まるものではありません。

私は銀座男声合唱団で事務局長を務めていますが、合唱の練習の場でも、プロと素人との溝というものをたびたび感じます。
指導してくださる先生方は学生時代から音楽を勉強されています。
私たち団員はというと、音楽の授業を口パクでやり過ごしてきたような門外漢揃い。
先生方に「楽譜は当然読めますよね」という前提で指導されても、まったく意味がわかりません。

楽譜は読めない、絶対音感はない、勉強も練習もしてこない。
先生方は「やる気があるのか」と怒りだします。
団員は「合唱は趣味、自分には会社や仕事や命を懸けるものが他にあるのだから、そこまでできない」といいます。

私は事務局長という立場で、先生方と団員とをいわば審判員のように眺めているので、双方のエゴのぶつかりあいがよく見て取れます。
Aというエゴがあり、Bというエゴがあるとき、Cが登場して、ABそれぞれのエゴを相手方のわかりやすいように通訳することで場を納め、状況を変えることができます。

銀座男声合唱団において事務局長としてCとなる私高倉、「店舗ドック」においてはサステナブルサインのレガーロの社長として、お客様と業者の間で翻訳者として働きなさい、ということか、と腑に落ちました。

かたやお客様のご都合、かたや業者の都合。
その真ん中に立って、いい塩梅でどう納めていこうか。
これもまた私とサステナブルサインのレガーロのミッション「快適の創造」にかなうことです。

そして、私のもっとも得意とするところでもあります。
「看板ドック」はそのネーミングから医師をイメージしたものでした。
私たちが人間ドックに入って健康状態を詳しく検査するように、看板を「看板ドック」に入れて検査結果をカルテで報告するサービスを実現し、看板の健康寿命を延ばすことに成功しました。

「看板ドック」を店舗全体に拡大した「店舗ドック」では、私たちサステナブルサインのレガーロは医師ではありません。
看板以外の問題点には私たちは対処できないからです。
「店舗ドック」では、お客様とそれぞれの業者との間をつなぎ、コミュニケーションを円滑に進めるための翻訳者であろう。

「店舗ドック」がスタートして最初の一か月で私の意思は固まりました。
「エゴ」という言葉を遣いましたが、お客様も業者も仕事に対して真摯に向き合う上で出てくるものであって、利己的なわがままとは違います。
ただ、双方に都合がある以上、誰かが間に入って折り合いをつけなくてはなりません。

「店舗ドック」をご採用いただき、サステナブルサインのレガーロに翻訳者の役割を任せていただければ、お客様の店舗のメインテナンスはローコストのうちに円滑に進み、店舗の健康寿命を可能な限り延ばすことができます。

店舗のメインテナンスでお困りのお客様はぜひ、サステナブルサインのレガーロにお声がけください。
店舗の諸問題に最適解をもたらす「店舗ドック」について詳しくご説明をさせていただきます。