検査が必要な理由

看板が受けている風圧ご存知ですか?

風速1.5倍で、看板の受ける圧力は2.25倍になります

屋外で雨風にさらされる看板が受けている圧力がどのくらいあるかご存知でしょうか。
看板が受ける圧力(抗力)は
(抗力係数×看板面積×空気密度×風速の2乗)/2×重力加速度で計算します。

1平方メートルの看板が風速30m/秒で受ける風の圧力は約92Kgf。
風速30m/秒は、並みの台風くらいの風の強さで、屋根が飛ばされたり、電柱が倒れることもある風の強さです。

同じ看板で風速45m/秒の場合は約207kgf.
風速45m/秒は、強い台風から非常に強い台風なみの風で、体を45度に傾けないと倒れてしまう、また木造家屋が倒れることもある風力です。

つまり…
風速が1.5倍になると、看板の受ける圧力は2.25倍になるのです。

実際のお客様のポールサイン検査結果

全国でチェーン展開されているお客様の店舗のポールサインを実際に検査した結果をご紹介します。

29店舗 計55か所のポールサイン、駐車場内照明柱など設置から約30年経過したものを対象に非破壊検査を実施

55本のポールサインのうち31本が「深刻な腐食状況のため至急詳細点検、補修計画の必要あり」という診断になりました。

  • ◎・・・健全
  • ○・・・予防保全段階
  • △・・・早期措置段階
  • ×・・・緊急措置段階

検査から判明した問題

ポールサインの設計図書がない
居抜き店舗で転用する場合が多いため、図面を保持していない。

構造計算を超えた耐用年数で設置
リニューアルの度に塗装だけし直して、そのまま使用。

経年劣化が著しい設置環境
目隠しのため、湿気の多い植栽の中に設置

腐食状態の著しかった設置環境

健全と判断された設置環境

人の通行する歩道の頭上に設置されることが多い看板は、雨風にさらされる過酷な環境にあるにもかかわらず、これまで、設置後の検査や安全対策の基準や評価がまちまちで、不安要素の多い状態でした。
実際に看板が受ける抗力や検査結果をご覧いただくと、看板の現状をしっかりとした基準に基づき数値化された状態で把握することが第一だとご理解いただけるのではないかと思います。